犬は感情表現が豊かな動物で、行動や仕草、鳴き声などで自分の感情を表します。
犬が鳴き声をあげることはごくごく普通のことではありますが、中でも無駄吠えの一種である「夜泣き」は、寝ている飼い主の睡眠を害したり、近所迷惑になってしまうことがあったりと、飼い主の頭を悩ませる問題になっています。
犬の夜泣きの原因は、犬の年齢によって原因が異なります。
まずは自分が飼っている犬の夜泣きの原因を探り、理由を知った上で正しい対応方法についても考えていきましょう。
犬の夜泣きが減って、飼い主と犬双方のストレスが軽減されると良いですね。
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子犬の夜泣きの原因と対策
犬の「夜泣き」は決して少ない悩みではありません。
恐らく、犬を飼ったことがある方であれば殆どの方が、一度は経験したことがある悩みでしょう。
そのため、状況によっては飼い主さんの睡眠を邪魔することにもなり、夜泣きが原因で寝不足に…なんてことも起こるでしょう。
そこでここではそのような状況を招かないようにするための対策をご紹介します。
まずは犬の夜泣きの「原因」について知り、適切な対策を打てるようにしましょう。
1つ目は「感情を理解してほしいから」
犬以外のペットでも同じことが言えるのですが、ペットは、今までの環境と違う新しい環境になれるまでは結構な時間がかかります。
そのため新しい環境に来たばかりの頃は、寂しくて、不安で、怖いなんて気持ちが心の中で溢れてしまっているのです。
その結果、飼い主であるあなたに甘えたくなり、夜泣きという現象が起こっているのでしょう。
2つ目は「欲求を聞いてほしいから」
当然のことですが犬は人間のように思っていることを言葉にすることができません。
何か自分の思っていることを伝えたい時には、鳴き声を出すということしかできないのです。
ご飯が欲しい、遊んで欲しい、トイレがしたい等々の理由があるのかもしれません。
3つ目は「どこかに問題があるから」
感情や欲求を満たしてあげても、尚夜泣きを続ける場合には、何か室内に問題があるのかもしれません。
対策
対策としては「感情や欲求を満たしたり、問題を改善してあげる」のが一番です。
- 「感情面からくる夜泣き」
初日を含めて子犬が家に慣れるまでの期間」は側で寝てあげるようにするのが良いです - 「欲求面からくる夜泣き」
「状況に応じて」満たしてあげます。例えば、トイレや体調不良を訴える欲求は満たしてあげ、遊びたいという欲求は寝る前に満たしてあげるように対策をします。 - 「問題を訴えるための夜泣き」
「問題を解決」するようにしましょう。この時、改善はなるべく一度で行うようにして、今後問題の訴えが原因で夜泣きが起こらないようにすることが大切です。
外の音がなるべく聞こえず明かりの変化も少なく、子犬に合った適温のお部屋になるように整えてあげるようにしましょう。
成犬の夜泣きの原因と対策
夜泣きの原因
外見的にも内面的にも成長した成犬が夜泣きする場合は、環境変化による戸惑いやコミュニケーション不足、体調不良などが原因として考えられます。
上記でもご紹介しましたが犬は環境の変化に敏感です。
引っ越しや大掛かりなもよう替え、出張で長期間家を空ける等のいつもと違う環境があった場合には、戸惑いから夜泣きしてしまう場合があります。
また子犬から成犬に成長したとは言え「寂しさ」を感じるのはどの世代でも同じです。
散歩が十分にできていなかったり、犬との時間を取れていない場合には、寂しさから夜泣きしてしまうケースもあるでしょう。
身体の不調に気付いて欲しくて夜泣きしているのかもしれません。
夜泣き対策
環境の変化に思い当たる節がある場合は犬が慣れるまで寄り添ってあげ、また、寂しい思いをさせていると感じる場合には犬との時間をいつもよりも長く取るようにしてあげて下さい。
もしも、そうした心当たりがないのであれば愛犬をよく観察して、いつもと違う様子がないか確認しましょう。
老犬の夜泣きの原因と対策
ある程度年齢を重ねた老犬の夜泣き
老犬が夜泣きする原因は「身体の不調」であることが多いです。
人間と同じように犬も年を重ねれば身体や心に変化が起こります。
子犬や成犬の頃のように、元気に走り回ることは少なくなり、自分で出来ることも限られてくるのです。
老犬はそうした身体や心の変化に辛さを感じ、そうした辛さを飼い主さんに訴え理解や改善をして欲しいために、夜泣きをするのです。
ご飯やお水が欲しい、トイレをしたい、身体が痛い、夜に眠れない等々、様々なことで辛く感じているのかもしれません。
夜泣きと併せて、夜中の徘徊や粗相、呼んでも反応しない等の症状が見られる場合には、要注意です。
対策
認知症の症状を含め、他に身体にいつもとは違う様子が見られる場合には、速やかに病院で診察を受けるようにしましょう。
特に認知症は放っておくと悪化の一途を辿り病気を引き起こす場合も少なくありません。老犬は身体に変化が起こりやすい時期ですから、しっかりと気にかけてあげるようにしましょう。
ご飯やお水、トイレのお手伝い、体勢のチェンジなど、子犬の頃と同様にお世話してあげれば、夜泣きもおさまるはずですよ。
正しい対応をしても夜泣きがよくならない時には
原因に合わせてしっかりと対応や対策をしたのにも関わらず、夜泣きがよくならないという場合には、主に2つの理由が考えられます。
1つは「ただ構って欲しいから」そしてもう1つは「身体が辛いから」
欲求を満たしてあげても夜泣きする犬はいます。
犬を無視することは可哀相に思えるかもしれませんが、夜泣きをする度に飼い主さんが反応をしてしまっては犬は鳴けば飼い主さんが来てくれると勘違いをし、夜中や朝方など時間を問わず鳴くようになってしまいます。
時には心を鬼にして無視をすることも1つの夜泣き対策です。
飼っている犬の状況はそのお家毎で異なるはずですから、何が一番愛犬にとって楽に過ごせるのか?を考えましょう。
愛犬の状況によっては先生とよく話した上で睡眠導入剤等のお薬を使うことも検討してみると良いでしょう。
犬が夜泣きする時にしてはいけないこと
原因は何にしろ犬の夜泣きは犬だけでなく飼い主さんも辛いことと思います。
間違ったしつけは、夜泣きを根本的に改善することができないのはもちろんのこと、飼い主さんと犬の信頼関係にも傷をつけることになります。
ではどのようなしつけは避けるべきなのでしょうか。
夜泣きの間違ったしつけ方法は「怒ること」と「恐怖心を植え付けること」
犬は夜泣きで飼い主さんに迷惑がかかっていることに気付いていません。
そのため怒られても意味が分からないという状態なのです。
場合によっては大きな声で怒られることに対して恐怖を感じることもあるでしょう。
恐怖を感じさせることには暴力をはじめとして、大きな音を立てる等のことも入ります。
その時は一時的におさまっても、数時間後や次の日には夜泣きが再発する可能性が高いですので、そうしたしつけの方法は控えるようにしましょう。
もちろん子犬を迎えたばかりの頃や老犬になった頃、愛犬の身体の状況などで適切な対処法は異なりますが、夜泣き時の構い過ぎは夜泣きの根本的な解決にはなりませんので、注意して下さいね。